就活生として、自らの経験や知識をどう効果的にアピールすれば良いのか、悩んでいませんか?
特に、文系出身でIT未経験という方々は、どんな経験をどのように紹介すれば良いのか迷うこともあるでしょう。
今回は、SIerの主要な業務内容に合わせて、学生時代に頑張った経験(ガクチカ)を如何にアピールするかを解説していきます。
SIerの業務とは?
SIerの業務は、大まかに「企画」、「開発」、「保守・運用」の3つのフェーズに分けられます。
これらのフェーズごとに求められるスキルや特性が異なりますので、自身の経験や実績を上手くマッチングさせることがポイントです。
企画(共創型SE、ITコンサルなど)
企画関連の業務では、顧客と協力しながらシステムを共同で構築する共創型のSEやITコンサルタントが活躍します。
この領域では、明確な解決策が見えづらい問題に対して、仮説を立てて検証し、最適な解決策を見つけ出す能力が要求されます。
ガクチカの活用例:
・新しいサービスや商品の企画・開発
大学3年の時、学内で使われている掲示板が使いづらいとの声を多く聞きました。そこで、友人と共に新しい掲示板システムの企画を立ち上げました。ユーザーの意見を取り入れながら、直感的なデザインや新しい機能を追加。さらに、地域の小売店と協力し、学生特典の情報も掲載できるようにしました。実際にプロトタイピングを行い、一部の学生に試用してもらったところ、大変好評でした。この経験を通じて、ユーザーのニーズを正確に掴むこと、そしてアイデアを形にする過程の重要性を学びました。実際のサービス開発には至りませんでしたが、この経験は企画力や実行力を身につける大きなきっかけとなりました。
・学内組織やサークルでの新しい取り組みや活動の提案
大学2年のとき、私は歴史研究サークルに所属していましたが、メンバーの活動参加率が低かったことに気づきました。そこで、サークルの活性化を図るため、地域の歴史に焦点を当てたウォーキングツアーを提案。このツアーは、学生がリサーチし、地域の歴史的なスポットを案内するというもの。提案はサークル内で受け入れられ、計画から実施までを担当しました。結果、地域の住民や他学部の学生からも参加希望が相次ぎ、大盛況となりました。この活動を通じて、リーダーシップを取りながら新しい取り組みを実現する経験を得ることができました。また、サークルのメンバー間の絆も深まり、以降の活動参加率も向上。この提案力と実行力は、将来の仕事でも役立つと感じています。
開発(プロジェクトマネージャーやSE・営業)
開発関連の職種では、設定されたゴールに向かって、計画的にタスクを進めていく能力が求められます。特にプロジェクトマネージャーやSEは、開発プロジェクトの成功を追求する役割があります。
ガクチカの活用例:
・部活やサークルでの大会やイベントの運営
私は大学時代、テニスサークルの運営委員として活動していました。3年時には、全国規模の大学間テニス大会の企画・運営を任されることとなりました。まず、参加大学の募集から進行スケジュールの策定、会場の手配、資金調達のためのスポンサー獲得まで、全ての段階に関与しました。特に、スポンサー獲得では地域の企業を対象にプレゼンテーションを繰り返し、資金を集めることができました。大会当日は、約20校、400名以上の学生が参加。運営チームと連携してトラブルを未然に防ぎながら、大会を成功させることができました。この経験を通じて、大規模なプロジェクトの企画から運営、そしてチームマネジメントのスキルを磨くことができ、これがIT業界でのプロジェクト推進力として役立つと自負しています。
・資格取得への挑戦
私は大学生活中、資格取得に挑戦しました。具体的には、マイクロソフトの「MOS Excel」資格を取得するべく、日々の勉強と模擬試験を繰り返し、効率的な学習方法を追求しました。文系出身でITに関する知識は浅かったため、挑戦の初めは困難でした。しかし、根気よく繰り返しの学習と模擬試験を通じて、実力を身に付けることができました。この経験から、与えられたタスクに対して計画的に取り組み、結果を出す能力を身に付けたと自負しています。また、未知の分野に挑戦する勇気や、自らを成長させるための意欲も育てることができました。
保守・運用(保守運用SE)
保守・運用業務では、既存のシステムを維持・管理するためのスキルが求められます。顧客からの問い合わせ対応や、障害発生時の対応、定常的なメンテナンスなどが主なタスクとなります。
ガクチカの活用例:
・アルバイト経験、特にサービス業での業務改善提案や問題解決
大学時代、私はカフェでアルバイトをしていました。ある時、お客様からの注文ミスが続発し、従業員のモチベーション低下と客単価の減少が問題となりました。私は原因を追求すると、オーダーシートのデザインと伝票の取り扱いが主な要因であることを発見しました。そこで、シートのレイアウトの見直しや、伝票の取り扱い方法の研修を提案。結果、注文ミスは大幅に減少し、従業員の作業効率も上昇しました。この経験を通して、問題の根本原因を洗い出し、具体的な改善策を提案・実行する能力を身に付けました。サービス業とはいえ、顧客のニーズを的確に捉え、業務プロセスの改善を図ることは、IT業界でも必要なスキルであると感じています。
・部活やサークルでの組織改善活動
大学時代、私は文化系のサークルに所属しており、年間を通じての活動計画やイベントの企画運営を行っていました。しかし、入会してすぐに、メンバー間のコミュニケーション不足や役割分担の曖昧さが問題となっていることを感じました。そこで、私はサークルの活動効率とモチベーション向上を目指し、組織改善の取り組みを提案しました。具体的には、定期的なミーティングの導入、役割の明確化、そして活動報告の仕組み作りを行いました。これにより、メンバー間のコミュニケーションが活発化し、具体的な役割を持つことで責任感を持ちやすくなったことが実感できました。組織の課題を洗い出し、具体的な改善策を提案・実施する経験は、組織内での協力や調整を要するIT業界でも役立つと考えています。
まとめ
SIerへの就職を希望する就活生は、自らの学生時代の経験や実績を上手く業務内容にリンクさせることで、その適性や意欲を伝えることができます。
是非、本記事を参考に、自分のアピールポイントをしっかりと練り直してみてください!